きれいなものを、みつけに ー小豆島ガールー

小豆島で輝く女性の「きれいなもの」がいっぱい!

8月, , 島へんろのおすすめ

夜念仏

8月13日夜に肥土山地区で夜念仏が行われました。
夜念仏は「よねんぶつ」「よるねんぶつ」とも呼ばれ、民間信仰の一つです。
白装束姿の人々が午後八時、四十六番多聞寺に集合し新仏のお宅を回りました。
今年は9軒で念仏講を唱えました。
途中激しい雨や雷に見舞われる中、夜念仏は続きました。

本堂で蝋燭に火を燈し念仏を唱えます。


橋の上で念仏を唱えて先へ進みます。
念仏講を聞いていると感慨深い気持ちになります。
新仏、そのご家族も有り難いく感じているのではないでしょうか。

saedon
kellyより補足
『夜念仏』を見学していると次々と『なんでだろう』という思いが湧いてきたので、本日、改めて多聞寺さんに尋ね、『夜念仏』について軽くお話を伺いました。その一部をご紹介します。
————————–
希少性
————————–
肥土山での『夜念仏』はずっと行われていたのではなく、『復活させよう』という想い持った地元の方々が復活させた行事です。
そもそも『夜念仏』は昔は小豆島中で行われていた中、次々となくなり、全国的にも希少な行事となりました。小豆島では肥土山と黒岩と屋形崎や伊喜末の4地区。そして全国としては小豆島と山形と愛知のみです。
『お寺が行う』のではなく『地元の意思を持った方がやる』行事としてはあまりに大変な行事です。後継者、連携、地域性。要素は複雑に絡み合い、『継続』という言葉の深さを改めて感じました。
————————–
念仏の多様性
————————–
1箇所ごとにとてもたっぷり時間をかけて念仏を唱えているなと思ったら
例えば『川』だけでも3つの念仏を唱えているのだそうです。
そんなに!
実は『神仏』となった家が『男性』なのか『女性』なのか。そして『お堂』『お寺』『神仏』『川』『橋』『お墓』など、場面によって違う念仏を唱えていきます。
「19くらいはあるなぁ」と教えてもらい「よく覚えられますね!」と驚いていると、全国的にはもっともっとあるそうです。すごい。
「こうやって1カ所1カ所でしっかり念仏を唱えていると、20時前から始めても夜中の2時や3時に終わったりするのよ」と。うわぁ…。
————————–
夜念仏をしていて変わったこと
————————–
「大変ですね」「すごいですね」と驚いては思わず何度も口にする私に
「でもね、続けて25年、見えるようになったりして変わってきたのよ」と。
『…。見える?』
そう、実は霊を感じたり見えるようになったそうなのです。
『それは怖そう!』って思ったらなんと逆。「霊が見えるようになってから、怖くなくなったのよ」と。なんと!
姿が見えるということは『認めてくれている』ということだそうです。
なるほど!!ちなみに、私はさっぱり見えません(汗)