大部港のすぐそばに、気軽に立ち寄れるコミュニティスペースが誕生しました！

海岸から50mほど中に入ったところにあります。

昔、醤油の運搬に使っていた樽が沢山！

生活必需品がずらりと取り揃えられ、ご近所さんがひっきりなしに訪れていました。

なんとユニクロのヒートテックまで！「これ、温かくてええなぁって話しよったんやけど、島にユニクロないやん。やから、島から出た時に買ってきよんや」と。すごい。

自由にゆったり座れる場所には、

これは？と興味が湧く写真も数点。

そして、驚くは2階！屏風や掛け軸が飾られた風格ある部屋もあれば、

江戸時代にタイムスリップしたかのような部屋まで。
（実際に江戸時代末期に使っていた道具をそのまま展示している）
どの部屋も好きに過ごしていてOK。

こんな素敵で便利な場所を設けたのは、弘化元年から約160年余も支持されている人情溢れる醤油屋「ヤマトイチ」の夫婦。

お店を閉めることが相次ぐ中で、あえてここまでのお店を構えたことに驚き、理由を問うと「この辺りにお店がなくて買い物に困るでしょ。近所の人が気軽に集まっておしゃべりできる場所もないし、大部港を使う人が気軽に休める場所もない。いつか私も年を取って困る時が来るんだし、動けるうちにできることをやっておきたいなって思って」と、6代目の奥様。
買い物をしにきた人が「配達もしてくれるしね」と言葉を添えました。
「そう、迎えにきてって言われたら送り迎えもするんよ」と言うのだから驚き。
レジからは「これ、後で届けてあげるわ。先に必要なものだけ持って帰り」という会話も。

と、6代目の旦那様ができたてのあったかいパンを持って帰ってきました。

店の中に置くとみんな「わぁー！ほんと、まだあったかいわ！」と喜び、友人とお勧めし合いながら何袋も手にとっていました。みんなが嬉しそうに買い物をしている様子をみるだけで、私も幸せな気持ちになります。

すごいですねと、旦那様に声をかけると「人が集まればえいんや。この中は30人くらい座れるよ。誕生会でも婚活でも女子会でもやる場になってくれたらいい。人が一人でできることは知れとる。でも、ここを皆が自由に使って、『久しぶりやなぁ、なんしょったん』ってぺちゃくちゃ話してたら、アイデアも出てくるもんや。この場所だってまだ未完成。それでえいんや。これから皆と作っていく方がいい」と、朗らかな旦那様からは心温まるお言葉が。

それでも、パンとかを取りに行ったり、家々に配達するのは大変でしょうと尋ねると、「お店なくても、普段から車で島の中を行ったり来たりしよるからついでや。無理はしよらん。できることをするだけや」と、柔らかな笑顔で答えてくれました。

お昼前にお好み焼きをいただきました。
うわぁー、ふわっふわで中がトロトロ。サブにやっているとは思えないプロの料理。

ちなみに、今あるメニューは「おでん」と「お好み焼き」のみ。メニューもどこにも置かれておらず、「あらっ、おでんのええ香りしよるなぁ」とお客様が言ったら「そうや。お好み焼きもあるで」という具合。ディズニーランド以上に、お店の案内は会話に委ねられます。

あ、そうそう、醤油を買って帰ろう！と思ったら、そういえばどこ…？
すごい。醤油屋さんがやっているお店なのに、醤油がすごく控えめ…。
お客様の便利さを優先しているんだなぁ。

いやぁ、すっかり長居しちゃいました。
お店ができたお陰で、大好きなご夫婦に会いやすくなったし、嬉しいなぁ。
また来ますね。

kelly

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ヤマトイチ「蔵の市場」
場所：〒761-4145 香川県小豆郡土庄町大部3273
OPEN：土日。平日も夫婦が蔵にいる時は利用可能。朝9時頃〜夜。
TEL：0879-67-2057