きれいなものを、みつけに ー小豆島ガールー

小豆島で輝く女性の「きれいなもの」がいっぱい!

島仕事

箍(たが)用の竹作り(木桶職人復活プロジェクト)


根のある日本食の存続の要「木桶職人復活プロジェクト」。
「大量生産」の中で絶滅の可能性ある、伝統ある「木桶仕込みの調味料」を次世代に繋げるため、ヤマロク醤油5代目の山本康夫さんは桶も作れる醤油屋になろうと修行中です。

桶を縛る箍(たが)の材料である竹を伐採するのは2月末〜3月初めがいいと、山へ。実はこの竹林はヤマロク醤油3代目が残したもの。近所の人から聞いて初めて知った時は「涙が出そうになった」と話します。


さて、竹林に。一応扉があるんですね。


おお、想像していたよりもたっぷり。
これだけあると安心。

「叩いたら音が高い方が良くってな」「長さは13mいるんや」「太い方がええ」
桶用の竹を見分けて伐採する醤油職人が他にどこにいるでしょう。


「枝の分かれ方を見て何年もんかを見分けるんや」
枝を…理屈はわかれどさっぱり見分けがつきません。



竹を運び山から蔵へ。


ええ!?むちゃ体を張って、竹を守っています。
竹がバズーカに見えてきました。


全ての枝を切り落とします。
すっかり手慣れていて見てて気持ちいい。


最初の節を落とします。


長さと太さを測ります。


さぁ、いよいよ竹を割ります。
出番はえみちゃん!


…ではなく康夫さんが。
竹の先を刃で割り目を付け、ステンレスの棒に当てながら竹を裂いていきます。
腕利きのサポートとかわいい応援団付。


更に1/8に竹を割って、


節を落とします。


分厚すぎると編めないので削ります。
まずは荒削り。


更に削り…


角を取って台形へ。


外面からも削ります。


before


after


端は編みやすいように斜めに落とします。
これで、竹箍を編むための1本の竹が完成。
19石の新桶の為に、この約13mの竹を合計28本用意し、編んでいきます。

「初めの頃は1本削るのに1時間半かかっていたけど、今は約20分で削れるようになった」「今年の目標は小豆島で1本新桶を組上げる!」と康夫さん。
木桶職人復活も夢ではなくなってきました。


こちらが、桶職人セット。
桶要の道具を作れる鍛冶屋さんが2011年12月に廃業したので、貴重な道具です。

最後に「俺、何屋かわからん」と康夫さん。

kelly

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[参考]
四国びと「木桶でつくる島の醤油屋。孫やひ孫に本物の醤油を受け継ぐために今できること。
職人醤油.com「木桶職人復活プロジェクト