きれいなものを、みつけに ー小豆島ガールー

小豆島で輝く女性の「きれいなもの」がいっぱい!

5月, 島行事, , 里のおすすめ

肥土山農村歌舞伎


5月3日、肥土山農村歌舞伎が行われました。1686年にため池・蛙子池ができたのをきっかけに、300年以上も続いているそうです。実は昨年9月末にzumu一家は肥土山の五十軒組に移住してきており、今回五十軒組が6年に1度の当番だったことから、zumu夫も少し出演させていただきました。
例年、練習は3月から週3日行われるそうです。これに加え、運営メンバーは会議などで、ほぼ毎日打ち合わせしている時期もあるそうです。300年の歴史の重みを感じます。

本番3日前、通し稽古が行われました。この時驚いたのは、地域の子どもたちが地域の大人たちのことをとてもよく知っていることです。「〇〇さ~ん」と話しかける光景をとてもよく目にしました。移住前、名古屋に住んでいたころは、マンションの同じ階の住人さえも把握することが難しかったのに・・・。歌舞伎のような地域の行事がたくさんあるからこそ、地域で子育てできるんだなぁとしみじみしました。

当日、いつもは何もない肥土山の田んぼみちに旗がたくさんならびました。旗沿いに進んでいくと離宮までたどりつけます。

15時開演だというのに、13時半ごろには田んぼ道にお客さんが集まり始めました。観光客の方が多かったことから、積極的に「こんにちわ」とご挨拶。小豆島に3回も旅行で来たことのある友人が「はじめて小豆島に行ったとき、自転車に乗った小学生の男の子が大きな声でこんにちわって挨拶してくれて、小豆島のことが大好きになった」と言っていたからです。私が移住を決めたときも「小豆島なら」と後押ししてくれたのがこの友人でした。それくらい、挨拶っていうのは重要なんですね。

地域の子どもたち、五十軒組有志、保存会若者たちによって4演目が上演されました。
とても小学生とは思えません。さすが伝統を背負っているだけあります。圧巻です。

床に落ちている「おひねり」の数にご注目ください。

会場の興奮が伝わったのか、なんとこの演目の最中に、我が家の次男坊がはじめての寝返りを決めました!正確に言うと、私は歌舞伎に夢中でこの寝返りの瞬間を見逃したのですが・・・、ハッと振り返ると寝返ってました。

幕間には、大正琴の演奏や、

のこぎりでの演奏も(!)ありました。

ちなみに、五十軒組のお母さんたちが作ってくださったお弁当がこちらです。

zumu夫は「たけのこがあんなに美味しく炊けるなんて!zumu君、キミは婦人部ではとても間に合わないよ。将来が心配だよ」と言っていました・・・(注:我が家では料理は8割くらい夫の担当です)

当日、うららー新聞の号外も配られました。うららー新聞とは、小豆島の地元民による地域密着型どたばたフリーペーパーです。島を盛り上げようとする活動がたくさんあるのも、小豆島の魅力だなぁと思います。

子どものころから出ている役者さんは、これで食べていけるんじゃないかっていうくらい上手くて面白かったです。

この叩かれている人がzumu夫です。このシーンを見つめる長男(3歳)がとても複雑そうでした。悪役だってわかってたのかな?

暗くなるとライトアップされます。風情がありますね。

一夜あけ、肥土山にいつもの風景が戻ってきました。田植えシーズン、今日は飛ばされたビニール袋を拾いに走って田んぼにはまった私です・・・。

肥土山の、山と空がとても好きです。この年になって、緑にもいろんな色があるんだなぁということを知りました。空がとても広くて、雲がもくもくしていて、晴れた日の青い空がとてもきれい。

一夜あけた、いつもの歌舞伎小屋。来年も、再来年も、ずっと、素敵な肥土山農村歌舞伎が続きますように。

zumu