きれいなものを、みつけに ー小豆島ガールー

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最後の運動会を終えて

5月、島内の各小学校で運動会が行われている。

しかし、今年は少し、いつもとは違う運動会だ。

運動会前日と当日の朝、町内放送で「小学校最後の運動会です。地域の皆様の出番は●時頃です。是非お越しください」と流れていた。

そう、 土庄町内の小学校は来年、ひとつに統合されるのである。

ここならではなのが、「地域」の運動会であることだ。小学生のみが参加するのではなく、校区内の幼稚園・保育所、地域の方が参加するプログラムもある。保護者によるリレーが、「地区」対抗で行われる。

保護者席にもテントが。そして、こちらの席も「地区」ごとに分かれている。それほど、「地区・地域」が小豆島にはよく根付いていることを指している。そして、その大切な「地域」から小学校が消える。

声を大にして言いたいが、保護者の為にテントが用意されていることはじめ、遅れてきても座れる席があるというのは、都会では考えられないことである。席取りの為に、深夜から並ぶ保護者がいるという話も、何度か聞いたことがある(これは、生徒数が多いのに対し、運動場が狭く、テントは全て子ども達で埋まるからである)運動会ひとつとっても、人口が集中する地域とそうでない地域の差があるが、物事全般において、色々な差が存在する。

例えば「待機児童」について。人口が集中している地域では、待機児童が何万人と存在する。しかし、この島ではどうだろう。以前役場に問い合わせた時は「四月入園で申込みしてもらえれば、その人数に合わせて教員を配置しますので、第一希望の園に入れなかったとしても、町内の保育所に入所できないことは、ほぼありません」と言われた。

また、地域の子育てを終えたお母さんたちと話していても「何もない所だけれど、子どもをここで育てられたのはよかった。カエルつかまえて、どろんこになって…」というような、子育てを島で行えたのはよかったという意見はみな一致しているように思える。

人口が減少している場所と、増加しすぎて社会問題に発展する場所。学校が統合を繰り返す地域があれば、かたや大型開発により、学校を建設している地域もある。個人的には、世の中で起こる多くの問題は、人口の分布の問題に基づいているものも結構あるように思う。ITがこれだけ発展した時代に、人口は集中しないといけないのだろうか。

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