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戦後初!醤油屋による仕込み桶作りが開始


「木桶仕込み醤油」は、醤油全生産量の1%未満。戦後の大量生産体勢により年々減り続け、全国に残り1社となった桶屋は「50年後には木桶仕込みのほとんどなくなる」と言っています。

「誰かが仕込み桶を作る技術を受継がなければ、ひ孫の代に木桶仕込み醤油が消えてしまう」と、ヤマロク醤油 山本康夫さんは、戦後誰もが夢にも思わなかった“桶も造れる醤油屋”になろうと、腕のいい大工を口説いて修行してきました。そして約1年半練習を重ね。来る9月17日から20日に、初めて修行メンバーと「一緒にやらせてください!」と申し出る人々だけで桶を組み立てます。


今は、桶に必要な板を準備。
当然“単なる長方形の角材を揃えるだけ”でなく、“もれなく、長期使える大桶”になるための板が必要。


行程1つ1つを入念に検討

幅が違う板を合わすとぴったり円に

かんなも桶専用。少しアールを描いています。

上を削る時は上をひっつけ、下を削る時は下をひっつける

4枚合わせるとこのように

4斗樽を大桶の製法で練習

板の下側に向かって湾曲させること、1枚1枚の板の幅が違うこと、表面を奇麗に削ること、板の端が少し厚くなっていることなど、板1本に大昔から積み重なった工夫が溢れています。また、板と板の設置面は「正直」と呼ばれるほど、板1枚のできあがりには、心とセンスがまんま出てきます。


「今の作業で失敗したら、うまいこと桶が組み立てられても、あっちこっちからピューって醤油が飛び出るからなぁー。それもそれでおもしろいやん!って考えもあるけど、失敗した代償がでか過ぎるなぁー」と苦笑いをする山本康夫さん。大丈夫!うまいこといってる!って信じていますよ。

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[参考]
四国びと「木桶でつくる島の醤油屋。孫やひ孫に本物の醤油を受け継ぐために今できること。
職人醤油.com「木桶職人復活プロジェクト

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